MAILTONEWS(1) _ _ NetBSD Reference Manual _ _ MAILTONEWS(1)

NAME

mailtonews -- receive an article of mail-list and deliver it as a news.

書式

mailtonews [-a manager] [-d distribution] [-f config_file] [-n newsgroup]

注意

このソフトウェアの開発は終了しました。 TERA utilities project に含まれる mail2news をお使いになることを お勧めします。

解説

Mailtonews は mail の内容を news 形式に変換して内容を newsgroup に inews(1) を用いて投稿するプログラムです. もし newsgroup が与えられなかった場合で To: や CC: から newsgroup を類推できなかった場合, mailtonews は内容を compile 時に指定された DFLTGRP に投稿します.

もし manager 引数が与えられた場合, その内容は Approved: フィールドに用いられます.

また、 distribution 引数が指定された場合、それは Distribution: フィールドに用いられます. デフォルトの値は compile 時に指定されています。

Mailtonews は, メーリングリストからニュースグループへの変換テーブルとして デフォルトのパスが /usr/local/share/mailtonews/mailtonews.conf であるコンフィグレーションファイルを読みこみます. デフォルト以外の ファイルを指定したい場合は -f オプションにより指定できます。コンフィグレーションファイルの書式に 関しては以下を見て下さい。

次に mailtonews は unix mail 形式の内容を標準入力から読み込み、ニュース形式のファイルと 元のメールのコピーであるファイルを一時ディレクトリに作成します. これらの テンポラリファイルはニュースサーバが記事を受け入れ次第削除されます. もし 投稿が失敗した場合 mailtonews は元のメールの内容のコピー, 変換したニュースファイルと共に inews(1) の出力したエラーメッセージを一時ディレクトリに残します.

環境変数 TMPDIR が設定されていた場合, mailtonews はそれを一時ディレクトリとして用います. 一時ディレクトリのデフォルトの パスは /var/tmp です.

Mailtonews ユーティリティは, 成功時には 0 を, リソース不足の場合には EX_TEMPFAIL を それ以外のエラー発生時には 1 を返します. なお EX_TEMPFAIL は <sysexits.h> に 定義されています.

変換規則

Mailtonews は mail ファイルの書式と news 用のファイルの書式の違いからいくつかの header を 変換します.

次の mail headers は, 存在した場合, 削除されます.
``Resent-From:'' ,``Resent-To:'' ,``Resent-Message-Id'' ,``From'' (Unix_from) , ``Errors-To:'' ,``Received:'' ,``Return-Path:'' ,``Status:'' ,``Posted'' ,``Distribution:'' ,``Newsgroups:'' ,``NNTP-Posting-Host:'' ,``Xref:'' .

次の headers は特別な処理を施されます.

In-Reply-To: このフィールドは発信者が返事を書いた message-id を含んでいることがあります. そのため, このフィールドに message-id と思われる文字列が存在した場合, mailtonews はその文字列を Reference: フィールドに加えます.

To: and CC: これらのフィールドは, mailing list の名前を含んでいると期待されます. そのため mailtonews は,これらから投稿すべき newsgroup の名前を類推し, Newsgroups: フィールドに変換します.

Subject: いくつかの mailing-list プログラムは, 差出人の書いた Subject を [mlname,archive_number] を付け加えたりして変更します. このような 変更を受けた subject をスレッド化できない newsreader が存在するので、 コンパイルオプションに REMOVE_SQUARE_BRACKETS が指定されていた場合 mailtonews は subject の先頭の '[' と ']' に囲まれた文字列を削除します.

Message-Id: いくつかの mailer や mailing list program は news にとってふさわしくない message-id を生成します. その例として空白文字を含んでいるもの, 終端が ".>" であるもの, あるいは hostname に対応する部分( @ と > の間 ) が ないものがあげられます. そのような message-id が含まれている場合 Mailtonews は, それぞれの場合に応じて空白文字を dot ``.'' に変更, ">" の直前の dot を削除, sender の hostname を付け加える処置を行ないます.

ここで述べられている以外の全ての headers は、重複していない限り news file にコピーされます. 最後に mailtonews は自分のバージョン番号を書き込んだ X-MN-Version: header を加えます.

コンフィグレーションファイル

コンフィグレーションファイルの mailtonews.conf は 1つ以上の空白文字で 区切られた mailing list の名前と対応する newsgroup の名前を記述する ことにより構成されます. また, 空行や ``#'' で始まる行はコメントとして 取り扱われます.

使用例

このコマンドは普通 /etc/aliases に次のように記述することにより 用いられます.

"| mailtonews -n netbsd.current"

mailtonews.conf の例

典型的な mailtonews.conf ファイルは次のような内容になります.

# @(#) mailtonews.conf: mailtonews(1) configuration file
#
# Mailing List Name     Newsgroup Name
#
# NetBSD Mailing Lists
current-users		netbsd.current 
gnats-bugs      	netbsd.bugs 
netbsd-announce 	netbsd.announce 
netbsd-bugs     	netbsd.bugs 
netbsd-help             netbsd.help 
netbsd-ports            netbsd.ports 
netbsd-questions        netbsd.help
netbsd-users            netbsd.users 

# FreeBSD Mailing Lists
ports-jp@jp.freebsd.org	freebsd.japan.ports
current@FreeBSD.org	freebsd.current
sos@FreeBSD.org		freebsd.questions

メモ

Mailtonews は元のメールの message-id をニュースの message-id として用いているために さまざまな mailing list に同時に送られたメールの場合, 一度処理され たメールは newsserver により投稿を拒否されます. 適切にコンフィグレーション ファイルが設定されていれば, クロスポスト処理がなされているはずなので, この場合のエラーを mailtonews は無視し, 一時ファイルは消去されます.

関連ファイル

/var/tmp/mn_mail_XXXXX

元の mail の内容.

/var/tmp/mn_news_XXXXX

変換された news ファイル

/var/tmp/mn_err_XXXXX

inews コマンドからのエラー出力

mailtonews.conf

Mailing List から newsgroup への変換テーブル

バグ

Mailtonews は不適切な Message-id が与えられた場合に, 独自のルールで変換するにも 関わらず, Reference: に関しては一切変更を施しません. したがって References: フィールド に記述された記事が存在しない場合があります.

関連項目

inews(1) newstomail(1)

歴史

Mailtonews ユーティリティは大坪研で NetBSD 1.0の時代に登場しました.