コマンドラインから emacsと入力すると Emacs が起動する。
上部の反転した部分は、メニュー形式のインタフェースとなっている。 X Window System 以外からの利用(つまり、マウスが使えない環境)では、 F10 キーを押すことでメニューを利用することができる。
上記の絵で下部にある反転している行はモード行と呼ばれる現在表示されている 領域に関する情報を表示している。Tera Term で利用している際に 青く表示されている場所はバッファ名と呼ばれるものが表示されている。 ファイル編集中のバッファ名は基本的にファイル名と同一である。 もし、同じ名前のファイルを複数開くとファイル名の後ろに<2>のような 番号が追加される。
コマンドラインからemacsとだけ入力して起動した場合、最初に表示されるバッファは
*scratch*
バッファと呼ばれ、保存されないので注意すること。
なお、*scratch*
バッファは、時間が経過すると内容が変化するが、慌てないで良い。
ファイルを開く際にはキーボードから Ctrl-X Ctrl-Fと入力する。 すると、一番下の行が次のように変化する。
"~
"は、ログインしたディレクトリを意味している。
編集したいファイル名を指定すると、そのファイルの内容がバッファ中に展開される。
なお、Ctrl-X Ctrl-F を繰り返すと複数のファイルを開く事ができる。 開いたファイルを上下に並べて表示(Ctrl-X 2)、左右に並べて表示(Ctrl-X 3) 1つだけの表示に戻す(Ctrl-X 1)もできる。
編集の為に必要と思われるキーボード操作は次の通り。
バッファの先頭へ | バッファの最後へ | |
---|---|---|
1文字移動 | ← または Ctrl-B | → または Ctrl-F |
1行移動 | ↑ または Ctrl-P | ↓ または Ctrl-N |
行端へ | Ctrl-A | Ctrl-E |
ページ単位 | Esc-v | Ctrl-V |
バッファの端 | Esc-< | Esc-> |
1文字削除 | Backspace(※1) | Delete(※2) |
行端までの削除 | 0 Ctrl-K | Ctrl-K |
いろいろ試してみて、キーボード操作になれておくこと。
emacs
(だけではないが)では、ファイルを直接操作するのではなく、
ファイルの中身をいったんバッファと呼ばれる領域に読み込み、そのバッファを操作する。
そのためバッファの中身を変更してもディスク上のファイルの中身は変更されていない。
バッファとファイルの間で内容を同期させる操作が必要である。
上で述べた Ctrl-X Ctrl-F
はファイルの内容をバッファに取り込む操作である。
操作 | キー | ミニバッファの表示 |
---|---|---|
ファイルを開く | Ctrl-X Ctrl-F |
Find file: ~/ |
名前をつけて保存 | Ctrl-X Ctrl-W |
Write file: ~/ |
上書き保存 | Ctrl-X Ctrl-S |
Wrote <ファイル名> |
すべて保存 | Ctrl-X s |
Save file <ファイル名> ... |
Emacs を終了するには Ctrl-X Ctrl-Cと入力する。 まだ保存されていない(ファイルと関連する)バッファがあれば、保存するかどうかを尋ねてくる。