Comfortable Life with NetBSD

NetBSD で Mobile (Part II) (ThinkPad 570編)

ThinkPad 560E を買ってからはや二年、家にもう一台計算機が欲しい状況になってしまった(理由は内緒) ので、また ThinkPad を買ってしまいました。 他にもいろいろ候補はあったんですが、やっぱり TrackPoint って気持ちいいので ThinkPad しか残りません。もうちょっと安ければいいんですけどね。 今回はThinkPad 570(2644-AA7) にしました。というわけでPart I と同じような インストール日記です。あんまり NetBSD に関係ないかも。(^^;

ThinkPad(TM) 570 (2644-AAJ) への install

1999年8月19日


  1. ThinkPad を買う。お値段は本体 277,500円(税別)。
  2. とりあえずウルトラベースをくっつける。やってみればすぐ分かります。
  3. 電源 ON。BIOS みたいなのに入るには F1 キーを押します。メニューの中の Boot の設定で CD ROMからのブートを選択。
  4. CD-ROM drive に自分で作った NetBSD bootable CD をいれる。 Windows refund をやってみるのも面白いかもと 思ってるので今回は Windows には日の目を見る機会を与えません。
  5. BIOS から抜けていよいよブート。
  6. 安易に sysinst でインストール。disk の切りわけ時に hibernation 用に 250MB ほど先頭から空けておきました。ディスクのパラメタは BIOS が言ってる 832シリンダ、 240ヘッド、63トラックをそのまま使用しました。partition は
    8 partitions:
    #        size   offset     fstype   [fsize bsize   cpg]
      a:   511245   516915     4.2BSD     1024  8192    16   # (Cyl.  547 - 1087)
      b:   615195  1028160       swap                        # (Cyl. 1088 - 1738)
      c: 12078045   516915     unused        0     0         # (Cyl.  547 - 13327)
      d: 12594960        0     unused        0     0         # (Cyl.    0 - 13327)
      e:  2047815  1643355     4.2BSD     1024  8192    16   # (Cyl. 1739 - 3905)
      f:  2047815  3691170     4.2BSD     1024  8192    16   # (Cyl. 3906 - 6072)
      g:  2047815  5738985     4.2BSD     1024  8192    16   # (Cyl. 6073 - 8239)
      h:  4808160  7786800     4.2BSD     1024  8192    16   # (Cyl. 8240 - 13327)  
    です。 シリンダ数がえらい大きいですが、これは NetBSD でのディスクジオメトリで 表示されてるからです。
  7. 前のノートの /usr/local も CD-ROM に焼いておいたので そいつをばんばんハードディスクにコピーして出来上がってしまいました。 messagesの最初 おぉ、video は pci1 にあるんやぁ。出来上がった状態での dfの出力はこんなん。
    Filesystem         1K-blocks     Used    Avail Capacity  Mounted on
    /dev/wd0a             247173   120453   114361    51%    /
    /dev/wd0h            2325195     3083  2205852     0%    /var
    /dev/wd0e             990160   438010   502642    46%    /usr/local
    /dev/wd0f             990160    56007   884645     5%    /usr/X11R6
    /dev/wd0g             990160      290   940362     0%    /var/users  
    /usr/X11R6 を焼いとかなかったのは失敗。デフォルトだとほとんど何にも 遊べません。
  8. 増設メモリを買う。
    ThinkPad 570 で使える128MBのメモリと注文したら I-O Data SDIM2100と いうのがやってきました。お値段は 38,400円(税別)でした。1999/09/01 にメーカでの価格が 29,000円に 下がってました。もうちょっと待てば良かった(;_;) 取り付けはやっぱり簡単。電池を抜いて裏ぶたをあけて、メモリをはめて、閉めたら終りです。 忘れずに電池もつけましょう。
  9. 自分でカーネルを作ってみる。結構速いのに感動。(10分位) そのブートログ
  10. 次に ThinkPad 自身の設定用にDR-DOSの インストール。前やった時の設定を見ながらインストールしたのにインストールしたままの config.sysだと立ち上がらない。一緒に作った bootable floppy の config.sysだとうまくいく。うぅん、謎だけど別に急ぐわけでもないから いいや、と放置することにする。(対処方法発見しました。) さらに、Windows に日の目を見させずに消してしまったので ThinkPad の設定プログラム PS2 も無いことに気付く。今後の課題だな。 (解決しました。)

1999年8月20日
日本NetBSユーザーグループ設立総会出席の ために東京にお出かけ。とりあえずぷらっとホームに 出かけて3Com Megahertz 10/100 LAN+56K グローバルモデム PC カード (3CCFEM556B-JP)ってのを 認識しないかもなと思いつつ買ってみる。お値段は 33,800円(税別)。 ホテルに帰って試してみたらやっぱりダメ。こんなふうにおっしゃる。ぶぅ。

3Com, Megahertz 3CCFEM556BI, A, 001 (manufacturer 0x101, product 0x556) function 0 not configured

1999年8月21日
日本NetBSDユーザーグループ設立総会出席。 午前中にあった運営委員会には遅刻してしまった。(ごめんなさい)
総会にやってきた谷口君にみせびらかす。 晩にはぶちゃにもみせびらかした。

1999年8月23日
CardBus 対応にしたら何か変わるかなと思って ftp://nandra.iri.co.jp/pub/NetBSD/CardBus/から CardBus-1.4-990801.tar.gzを 取ってきて試してみる。なんか当てる前より状況悪化。 (ブートログ。) とりあえず、戻す。

1999年8月24日
とりあえず CardBus 対応の話が流れているらしい NetBSD PCMCIA Mailing List を subscribe。

1999年8月26日
カーネルのバッファを増やして bootlog を完全にとるのに成功。

1999年8月27日
NetBSD PCMCIA Mailing List に 動かないと言ってみる。CardBus が動かないのは知らないチップだからだとか。でも、3CCFEM556B 用の パッチというのを加藤さんから頂きました。無事認識して LAN も modem も使えるようになりました。 ありがとうございます。3C589D に対してはちょっと問題ありかもとお知らせしたところ、 対応して下さいました。なおこのパッチは、後日 kern/8331として send-pr されてます。

kern/8331 は 1999年10月12日に current へ merge されました。

1999年9月 1日
やたらと uvm_fault(0xf02638a0, 0xfb3ee000, 0, 1) -> 1とかいって パニックするようになる。増設メモリを外すと落ち着くのでメモリが壊れたのかな?
なんかメモリをテストする方法ないんかなとgooで検索。 こちらで memtest-x86 1.4a なる物を発見。フロッピードライブが手元にないので手近なマシンで動作確認。 当然ながら問題なし。家に帰って久しぶりにフロッピーをつないで boot。試してみるとエラーが 続出。ぶぅ。

1999年9月 6日
メモリを外してほっておくのはあまりにも悔しいので I-O Data サポートセンターに 連絡。

1999年9月 7日
I-O Data サポートセンターから 返事。接触不良などがないか再度確認して、問題がある場合、在庫があれば交換してくれる、 なくても修理してくれるとの事。交換希望ならばそのもう明記して保証書同封でサポートセンターに 送り返せとの指示。なんと、着払 OK。早速おうちに帰ってもう一度メモリをはめて memtest を実行。結果はおんなじ。

1999年9月 8日
メモリ、I-O Data サポートセンターに におかえり。着払なので、袋代(100円)のみ。

1999年9月11日
代替メモリ到着。うぅん、素早い。

1999年9月15日
お休みだし、天気は悪いし、同居人はいないしと現実逃避をかねて少し戯れてみました。

  1. 意味もなくDR-DOSをもう一度インストール。 状況変わらず。
  2. とりあえず 「PS2 ないぞ」問題解決のために IBM PC ヘルプセンターに電話。 Windows refund したいから CD からは 取り出せないというと親切にも探してくれる。結果はなんと network 上に置いてあるとのこと。 この 99/04/27 ThinkPad 535/E,560/E/X/Z,570 ユーティリティ DOS V4.15a ってのがそれらしい。早速ダウンロード
  3. フロッピーに落して DR-DOS で実行してみる。日本語らしいメッセージが出てきて 日本語環境整っていない状況では無理なことが判明。
  4. 仕方がないので、ちょっと考えてみることにする。どうやら、config.sys の 一行目 DEVICE=EMM386.EXE ...が悪いみたい。闇雲にオプション変えてみても 当然ダメ。
  5. どうせ、PS2 さえ動けばいいんだからと EMM386.EXE をやめてDEVICE=HIMEM.SYSに 変更。ブートするようになりました。
  6. ということで、FONTX Ver.2DISPVも取ってくる。
  7. 前やった時の設定を見ながらdconfig.sysautodos7.batを作ってリブート。内容はこんなん。
      ----- dconfig.sys -----
      device=c:\drdos\himem.sys
      SHELL=c:\COMMAND.COM c:\ /E:512 /P:AUTODOS7.BAT
      BREAK=OFF
      BUFFERS=15
      FILES=20
      FCBS=4,4
      LASTDRIVE=C
      HISTORY=ON,512,ON
      devicehigh=c:\fontx\$fontx.sys /p=c:\fontx\
      devicehigh=c:\dispv\dispv.exe
      DOS=HIGH,UMB
    
      ----- autodos7.bat ----
      @ECHO Off
      PATH c:\drdos;c:\bin;c:\THINKPAD\;c:\
      VERIFY OFF
      PROMPT $P$G
      SET PS2MSG=c:\THINKPAD\PS2.MSG
      rem chej jp > nul
      
  8. 日本語環境成功。英語モードと日本語モードの切替えは CHEJを使用。
  9. ようやく PS2 を試すことができる。でも、ハイバネーションファイルを 作ろうとして、ps2 hfile c をやると出来ない。慌ててマニュアル確認。 確かにない.... さらに、内蔵モデムを殺すってのも出来そうにない。今後の課題だな。

1999年9月16日
PS2があったんやから、ハイバネーションファイル作成プログラムも あるんじゃないか?ともう一回 IBM の WWW をごそごそ。発見。 99/05/21 ThinkPad 570 スタンドアロン・ブート用 ハイバネーション・ユーティリティ V4.03A ってのがそれ。落してくると、起動用ディスクができて、勝手にハイバネーション ファイルを作ってくれた。これで、もう安心。:-) 前のThinkPad 560Eと違って名前は save2dsk.bin みたい。

1999年10月 4日
いろんなメールに混じって某社より原稿依頼。 「NetBSD を使った快適なダイアルアップPPP接続環境の設定方法」という テーマらしい。うぅん、この雑誌本編は見たことあるけど、別冊は見たことないなぁ... ま、面白そうだから相談して良さそうだったら引き受けよう。

1999年10月 5日
ボスから許可をもらう。というわけで、〆切前のお出かけはキャンセル決定。

1999年10月 7日
1st draft 送付

1999年10月11日
2nd draft 送付

1999年11月 1日
ThinkPad 570 の 音源ボード Cirrus Logic社の CS4280 が NetBSD で使えないのがシャクなのでドライバを書き始める。参考にしたのは ALSA Poject の ftp site ftp://ftp.alsa-project.org/ pub/manuals/cirrus.

1999年11月11日
CS4280 でなんとなく音はなるようになった。myu.au なら OKだけど、長くなるとダメ。 DMA transfer について理解してないのが問題なんだろうな。netbsd@re.soum.co.jp に 聞いてみる。

1999年11月12日
/sys/dev/audio.c をちょこちょこっといじると mpg123 で CD から吸い出した 音楽が鳴るようになる。でもこれって正しいんだろうか? netbsd@re.soum.co.jp から 返事がないので NetBSD の偉い人に直接メールを書いて聞いてみる。

1999年11月15日
NetBSD の偉い人から返事が来る。やっぱり良くないそうな。「代わりにこうしたら?」 という提案もあるので、採用することにしよう。

1999年11月18日
再生はマトモになったみたいなので、もらった test program を試す。panic. :-( これって私が悪いのかなぁ... まとりあえず対応するコードを入れる。

1999年11月19日
test program の無音テストが全然ダメ。それから play.gain の設定もできないし、 mmap もできない。

1999年11月28日
録音が何となくできるようになる。

1999年11月30日
偉い人からのヒントで無音テストに成功。

1999年12月02日
偉い人にコードレビューの為に現状のソースを送る。 ALSA driver を書いた人に 「バグ発見したよ」「MIDI の情報持ってない」とメール。 FreeBSD 用のソースをくれるけど、やっぱり良くわからんし、相変わらず MIDI は ならない。データが出てこないのよね。

1999年12月08日
suspend した後にならなくなる問題を解決。あんまり美しくはない。

1999年12月10日
current-users で ThinkPad 570 を使ってる人が、audio が使えないと嘆いてるので 「あるでぇ」とメール。がさがさ取りに来る人がいっぱい。

1999年12月12日
偉い人から KNF に直したのと、Macro 定義したソースが返ってくる。定数に なんか名前をつけたら commit してくれるそうだ。

1999年12月14日
NetBSD-current に merge される。


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