小テスト(解説)

ささやかな希望

小テストができなかった原因が、適切に表を構築できなかったためならば このページが参考になるかもしれない。そのような場合は、 実際に「エクセルが使える」と胸を張って言えるためには、 「使い方を知っている」事はもちろん必要であるが、それぞれの場面でエクセルを 「どう使うか」を考えられることも重要であることを理解してほしい。

このページに書かれている事が理解できていたにも関わらず、小テストができなかった場合は 各回の解説にしたがって操作方法を確認しておくこと


  1. 次の問いに「ゴールシーク」を用いて解答せよ。(配点率 10%)

    親が 26才の時に第1子が、31才の時に第2子が生まれたものとする。 二人の子の年齢の和の2倍が、親の年齢と等しくなるのは親が何才の時か。

    解答例 1

    親が現在、31才であると仮定すると、第1子の年齢が5才であり、 第2子の年齢は0才となることが問題文から読み取れる。 そうすると、たとえば次のような構成の表を作成することができる。

    A B C D
    1   現在の年齢 1 年後の年齢
    2 31 =B2+$C$1  
    3 第1子 5 =B3+$C$1  
    4 第2子 0 =B4+$C$1  
    5 第1子と第2子の年齢の和の2倍 - 親の年齢 =($C$3+$C$4)*2 - $C$2  

    ライトブルーのセルに表示されているものは入力されるべき式である。 この表を用いれば、問題は

    「C1 のセルを変化させて、数式が入力されている C5 のセルを目標値 0とせよ。 その時の B2 のセルは幾つか?」

    となるので、そのままゴールシークを用いて解くことができる(はず)。

    解答例 2

    第1子の年齢は「親の年齢 - 26」、第2子の年齢は「親の年齢 - 31」であることに 気付けば、問題はもっと単純となる。 たとえば次のような構成の表を作成すればよい。

    A B C
    1     年齢
    2   31
    3   第1子 =$C$2-26
    4   第2子 =$C$2-31
    5 第1子と第2子の年齢の和の2倍 - 親の年齢 =($C$3+$C$4)*2 - $C$2

    ライトブルーのセルに表示されているものは入力されるべき式である。 この表を用いれば、問題は

    「C2 のセルを変化させて、数式が入力されている C5 のセルを目標値 0とせよ。 その時の C2 のセルは幾つか?」

    となるので、やはり、そのままゴールシークを用いて解くことができる(はず)。

    なお、答えは次の通り。

    A.親が 38才のとき   (第1子が 12才、第2子が 7才となり、題意を満たす)。


  2. 次の問いに「ソルバー」を用いて解答せよ。(配点率 20%)

    キャンディが幾つかと子供が何人かいるものとする。 いま子供にキャンディを平等にわけあたえると、キャンディが3個あまり、 6個づつ配ると4人の子供は 1つもキャンディをもらえなくなるという。 このような条件を満たすためには、子供は最低何人いる必要があるか。 また、そのときのキャンディの個数は幾つか。

    なお、あまりの数は関数「MOD」を用いると求めることができる。

    解答例

    問題文をよむと次のような条件が提示されていることが判る。

    3つ目の不等式が理解できない場合は、次のような図を思い浮かべればよい。 赤丸はキャンディを意味し、下部にある横棒は数直線である。 なお、等号はキャンディが6で割り切れた場合に成立する。

    explanation for prob 2

    これらの条件から、たとえば次の表を考えることができる。

    A B
    1 キャンディの数 7
    2 子供の人数 4
    3 平等に配った場合のあまり =MOD(B1, B2)
    4 キャンディをもらえた子供 =B2 - 4
    5 キャンディの数÷6 =B1/6

    ライトブルーのセルに表示されているものは入力されるべき式である。 この表を用いれば、問題は

    B1 および B2 のセルを変化させて、B2 の最小値を求めよ。 ただし、次の条件を満たさなければならない。
     1. B3 セル = 3
     2. B4 セル ≧ 1
     3. B5 セル ≦ B4セル
     4. B1 セルおよび B2セルは整数
     5. B5 セル ≧ 1

    となるので、ソルバーを用いて解くことができる(はず)。

    なお、答えは次の通り。

    A.子供が6人。そのときのキャンディの数は 9個

    なお、この条件を満たす組合わせは多数ある(実際、私も 6/29 には子供が7人だと言っていた_o_)。 多数ある中から求めたい組合わせは子供の数の最小値であるので、 初期値としては、小さな値を入れておくのが良いと思われる。 また、(おそらく)条件中に関数 MOD が使われているために、 仮の解を見つけられない場合もあるようである。

    たとえば、初期値として、子供の数を条件から許される最小値の 4 とし、 キャンディ7個(あまりが 3であるから)を用いると正しい答えを得られるが、 初期値として 子供4人、キャンディを3個とすると、仮の解を見つけることができない。

    また、「6つずつ配ると…」の部分で、6つもらえた子供は一人もいなくても良い もしくは、「平等に配った」の部分で「一つももらえないのも平等である」と 解釈すると子供5人、キャンディ 3個という解もあるかも知れない...




tacha@tack.fukui-med.ac.jp
$Id: ans0629.html,v 1.2 2004/07/05 11:10:32 tacha Exp tacha $